油の香りと 踊る姿

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  + 子供は見た目が楽しいと、ぱくぱく食べてくれるもの +


準備も後片付けも手間がかかるから、揚げ物をあまり作りません。
でもたまに、Beとアンが喜ぶかなと思って、気合いをいれて揚げ物にとりかかる日があります。
そこで昨日は久々の豚カツ!
薄切り肉がこちらにはないので、自分でスライスするところからスタートします。
土曜日の夕方はBeに子供達をみてもらって、思い切り集中して料理ができるので、揚げ物日にぴったり。
毎日毎食、時間とにらめっこして、アンと話しながら、ウーをあやしながら作るので、たまに独りでキッチンに誰にも邪魔されずに料理をすることは、いい気分転換に。

油の匂いでいっぱいになったキッチンで、必死になってカツを揚げていたら、ふと、母と自分が重なりました。

夜のオレンジ色の灯りの中、小さなキッチンに立って、大量のコロッケや、チーズやしそや味噌などがはいった豚カツ、色とりどりの天ぷらなど、揚げてくれました。
熱々が出てくるのを、先に食べながら待つ私達。
母がどんどん勢いよく揚げて、ささっと何かを流し台で洗って、片付けたりしている後ろ姿と、油の匂い。
その手際のいい料理姿は、村上春樹の「ノルウェーの森」に書いてあった、”何かの踊り”のような..そんな姿だったことをおぼえています。
「あー疲れた」と言いながら、揚げ終わって、やっとテーブルに加わってビールを美味しそうに飲む母の頬がほんのりピンクでだったことも。

揚げ物は揚げ甲斐あるくらいの量を揚げると、達成感に満たされるもの。
私も出来上がったカツを盛りつけて、母と同じような油くさいまま、顔を高揚させて、どしんと腰を下ろしました。

父が、私が結婚した当初、「Beに天ぷらをちゃんと作ってあげれるように、天ぷら鍋を日本から持って行ったらどうだ」としつこく言っていたことがありました。
「そんなのあつこが決めればいいことでしょう。重いんだし」と母がたしなめてくれたのですが、
父は 「いや、Beだってたまには天ぷら、食べたいだろう!」となかなか折れず、終いには喧嘩になったのです(笑)
圧底のプライパンで揚げていても、思うようには出来上がらないことが続いたので、やっぱりいつかちゃんとした天ぷら鍋、買おうかなあ..と、今更思っている私です。


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by annebm | 2010-02-15 08:24 | ノートブック
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