小学4年生くらいの頃突然おしゃれに芽生えて、毎日学校に来て行く洋服を選ぶのに時間をかけた覚えがあります。次女ということもあって、5歳上の姉のおさがりをもらっていたし、あと当時から母の洋服を借りていました。今思えば可笑しいのですが、サイズが大きくてダボッとした母のペパミントグリーンのアーノルド パーカーのポロシャツを、ブラックジーンズのスカートと合わせて着て行った日、担任の先生に「お母さんの服、着てるなんてすごいな!」と褒められた(笑われた?)ことなどもありました。私にとって姉や母のワードローブは大人の魅力に見えていたのです。
母はとにかく物持ちがいい人だったので、「ビンテージ」とは言えないけれど、60年代のおしゃれなデザインの洋服やコート、ブーツまできれいに保存してあって、10代の頃の私はすっかり虜に。母とは背丈が似ていたので、ぴったり。今でも母の昔のワードローブからもらったもの、実際身につけます。 物持ちがいい母のおかげで、アンへと渡ったものもいくつかありました。 私が幼い頃夏によく着ていたノースリーヴのワンピース。 一昨年、母が「これ来年にはアンに着せれるよ」と渡してくれたものでした。青と白のストライプの、シンプルなもの。コットンのよさと、デザインが好きで、母はどうしてもとっておきたかったそうです。 先月行った海辺で、シャツの上に初めて着せてみたのですが、自分が着ていたものをこうして娘が着ているのを見るって、不思議。 チロリアン風のスタイも おさがりの一つ。自分が使っていたことも、なんとなく覚えています。 この猫の目がぎょろりとして、ちょっとこわかったことも。 おさがりのものって、年月を経て辿り着いた、柔らかで優しい肌触りになるのが好きです。時を重ねた匂いとか、色とか、触り心地は特別な感じ。 26年前、私は今のアンと同じように、海辺で夢中になって着ている洋服の裾なんておかまいなしに座りこんでいた。 その静かに重なるレイヤーが、愛おしく思えます。 母のジュエリーボックスもよくあさっていた子供だった私ですが、今まであまり興味のなかったブローチ、最近よく身につけるようになりました。ブローチが大好きだった母。以前はどれも素通りして見ていましたが、アクセサリーとしてポイントになるのですよね。 首に巻くもの、スカーフやマフラーが大好きなので、そこにちょこんとつけたり、ワンピースやGジャンの胸元に。 母の遺品として姉と半分こ、これから長い月日を経て身につけていけそうな 染めのスカーフにストール、またアイボリーのブローチなど。 大切にしたいものです。
by annebm
| 2008-06-01 08:56
| デイリーライフ
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